完全に新たな扉が開いてしまった。
メインマシンとモバイルの境目が無くなるという、
年始に購入した「ThinkPad X1 Tablet」、実際に2ヶ月使ってみてのレビューです。
- 正月セールで買った
- 本機の概要
- 本機の位置付け
- 使用感
- キーボードについて
- 電源周りの注意点
- フットプリントがデカい
- いまから本機を買うのは「アリ」か?
- 総括:メインマシンとモバイルの境目がなくなった
正月セールで買った
新年早々、Webで流れてきたAKIBA PC Hotlineさんのこの記事でセール情報を発見。
ちょうど帰省しているタイミングでしたが、
電気街口を出て、急ぎ足でBUYMOREへ。
X1 Tabletは入口付近のディスプレイに展示してあり、
ケース周りに貼り付けられたバーコード付きのタグを引っぺがして
しかもディスプレイ前には、
完全に時間の問題です。迷うことなく一枚タグを引っぺがすと、
2018年、幸先よくX201からX1 Tabletに乗り換え。モバイルとメインマシンの境が無くなっていく、というか無くしていく予定。
— 神宮カミト (@kamito620) 2018年1月3日
制作に先立ち、データのバックアップだけはしっかりやろうと思っています。 pic.twitter.com/yWHJGmHakM
まあ1.
本機の概要
閑話休題。本機はレノボのフラッグシップとなる「
キーボード部分は着脱式となっており、
発売から時間が経っていることもあり、開封レポートや詳しい製品紹介は出尽くしていると思いますので割愛します。
今回購入したのはSkylake世代のCore m5-6Y57、8GBメモリ、256GB SSDという構成のモデルで、型番は「20GG001KJP」です。
SIMカードのスロットは塞がれておりLTEには非対応でした。Lenovo公式の情報ページはこちら。
発売当時のダイレクト価格は227,000円となかなか上位のモデルです。高すぎやしないか。
アマゾンではこんな価格。
名前の通り本機はタブレット端末ですが、
本体は約767g、
通常のThinkPadと違い、液晶側にCPUやストレージが収められているので、閉じて横から見たときに天板側が厚く見えるのが不思議な感じ。
外部端子としては通常サイズのUSB 3.0を一基、電源も兼ねたUSB Type-Cを一基、Mini DisplayPort一基を本体右側に備えます。
また左側にはオーディオ端子とボリュームスイッチがあり、
ラップトップと違う形状でも、
ThinkPadのスピリットがしっかり感じられる、
本機の位置付け
2in1のタブレットPCということでモバイラーにとっては非常に魅力的な本機ですが、「
自分の場合メインマシンの乗り換え先として本機を購入しましたが
同じ考えで迷っている方がいましたら、
DTMやPhotoshopでのデザインワークなど、一般的な用途
自宅ではセルフパワーのUSB3.0ハブとMini DisplayPortを活用し、デスクトップPCと同等の環境を構築。ハブ経由でキーボード、マウス、HDD、
使用感
実際に普段使用する環境を構築して、2ヶ月間フルに運用してみました。
DAW(CUBASE)を使用したDTMでは、以前制作したNIのKONTAKT・Guitar Rigを中心とした30トラック程度の楽曲プロジェクトを開いてみたところ、問題なく再生できました。
バッテリー駆動、かつ省電力な設定で再生するとさすがに音切れしましたが、バッテリーのみで使用する場合でもパフォーマンス重視の設定にすれば問題ありません。電源モードの切り替えは、タスクバーのバッテリーアイコンから簡単に設定できます。
オーディオインターフェースとの相性も問題なく、手持ちのインターフェースはドライバをインストールしたら普通に使えました。
Photoshopも概ねスムーズです。自分の場合最大でA4程度のフライヤーを制作することが多いんですが、大きめの画像を使った複数レイヤーのPSDファイルを開く場合でも、さほど待つことなく開くことができました。
動画の編集やエンコーディングも普通にできます。
そもそも10分程度の短いものしか作らないこともありますが、編集中に特別重かったり、書き出しに時間がかかりすぎたりということはありません。
もちろんより上位のCPUには及びませんが、普通にこなすことは可能です。
ということで、自分の用途ではパフォーマンスは充分であると感じています。もちろんもっと重い作業をする人や3Dゲームを遊ぶ人にとってはパワー不足だと思いますが、そういう人はそもそもメインマシンとして本機を選択しないですね…。
マシンパワー以外の使用感にも触れておきます。
まず画面ですが、所謂2K液晶に該当します。くっきりとした締りのある描画で、
反面、残念なのはスピーカーです。ステレオですが音質もバランスも悪く、
自分の場合DTM用途ではオーディオインターフェースを繋いで使用するので特に問題ありませんが、「ちょっと使い」にも良い音で聴ければよかったと思います。
キーボードについて
かなり長いことThinkPad使いやってますが、本当に申し訳ないことに実は自分はキーボードにはあまりこだわりがありません。キーピッチがそこそこあって、ブラインドタッチで打てればもう文句はない。打鍵感とかもどうでも良くて、実際家で使っているキーボードは上海問屋かなんかで適当に買ってきたノーブランドのよくわからない千円くらいのヤツです。以前の記事で書きましたがYOGA BOOKですら全然なんとかなってしまいました。
なのでX1 Tabletのキーボードは「最高に打ちやすい」という頭の悪い評価になります。100点です。参考にならなくてすみません。パームレストがピーチスキン加工で手触りが良いこと、本体が画面側にあるので熱くならないので使い勝手が良いです。マグネットで着脱する仕組みですが、ガッチリくっつくのでちょっと本体を持ち上げたくらいでは外れないのも良い。
それでいてこの薄さと秀逸なデザイン。良いところしかない。2in1でこんなに素晴らしいキーボードが付いているのはやはりThinkPadだけなんじゃないかと思います。
電源周りの注意点
本機は電源にUSB Type-Cを採用しています。
徐々に普及してきている感のあるType-Cですが、自分で対応機種を所有したのが初めてだったのでちょっと戸惑いました。種類がいっぱいあるんですね…。
データのやり取りはさほど問題ないんですが、電源として使う場合に注意を要することがわかりました。「USB PD(PowerDelivery)」という規格に対応していないとダメなんですね。
付属の純正アダプタは自宅の据え置き用にして持ち運びたくないので、外出用にもうひとつアダプタが欲しいと思い、上海問屋の「DN-915106」を購入しました。
調べたら意外と選択肢がないんですね。ちょっと急ぎだったので札幌駅周辺の実店舗で探していたんですが、PD対応のアダプタは上海問屋のこれしか見つけられませんでした。
ちなみにケーブルもPD対応でないとダメなので注意が必要です。自分はエレコムのこれを買った。
ネットでは安定のAnkerやAukeyが販売しているので、時間があればこちらを買うのが無難かと思います。
USB PDがもう少し普及してくれれば便利ですね。
フットプリントがデカい
これもSurfaceタイプの2in1に共通する欠点ですが、キックスタンドを開いて自立する機構の関係上、フットプリントが異様にデカくなってしまいます。
特急のテーブルだとちょっとはみ出すくらい。
膝上での作業も、できなくはないですが普通のノートに比べるとやっぱり安定はしません。
薄さ軽さとのトレードオフと思えば全然許容できますが、とにかく落下事故には気をつけようと思います。
いまから本機を買うのは「アリ」か?
既に後継機の2017年モデルが発売されていますが、
また先日2018年モデルが発表となりましたが、
画面の大型化や、ファンレスだった2016・
総じて、
前述の通り、
総括:メインマシンとモバイルの境目がなくなった
ネットブックから始まりUMPCや最近のWindowsタブレットと、ここに至るまでにたくさん小型PCを利用してきましたが、いずれもメインマシンにはなり得ず、サブ機の位置付けでした。
しかし本機をメインマシンとして導入したことで、ついに自宅での環境を文字通りそのまま持ち出すことが可能になりました。これはちょっとした革命だ。
元々はThinkPad X201がメインだったので、もちろんこれまでも持ち出せないことはなかったんですが、「普段使いのカバンにすっぽりと収まって毎日持ち歩いてもまったく苦にならない重さとサイズ感」というのは本機ならではです。
2in1という形状も自分にはすごく合っていたようです。キーボードを取り外したタブレット形状でも結構使っていて、縦持ち+マウス代わりのLenovoペンで操作しているとメインマシンであることを忘れそうになります。それくらいモバイル。
持ち歩かない理由が見当たらないので、基本的に毎日持ち歩いています。
外でもメインマシンと同等の環境で作業したい、という方にはとてもオススメです。